ターンアウトのコツ

バレエをやっていると綺麗にターンアウトができないと悩むことがあるかもしれません。
足を左右に開き、横一直線180度にキープするので、体が硬い人や初心者には難しいと思います。

バレエのパは、全て“180度のターンアウトができること”を基本に作られています。
そのため、レッスン中やレッスン以外でも足を外に開くよう、歩くときや家の中でもいつもターンアウトを意識している人もいます。

「もっと足を開きたい」というのはバレエをやっている人は皆思うことです。
一生懸命なストレッチや外に外に無理に開こうとすると、故障の原因となり辛い思いをした人もいるかもしれません。

実はターンアウトするには、コツがあるのです。
それは特別なストレッチというわけでもありません。

足をターンアウトすると、体の中のターンアウトのためのある決まった筋肉が縮みます。
これをひたすら続けていると筋肉は必ずこって、血流が悪くなるのです。
するとその筋肉は柔軟性を失い、ひどい場合にはケガにつながることもあります。

なのでターンアウトのコツを行うと、この縮んだ筋肉が緩まり、よりいっそうターンアウトできるようになるのです。

こうした身体のしくみもバレエを行う上でぜひ知ってほしいと思います。



五番がきれいに入るようになるためには?

ターンアウトがしやすくなると、五番がきれいに入るようになります。

まずはターンアウトしにくい人はいくつか体の問題点を見つけていきます。
柔軟やターンアウトに効果的なエクササイズを続けても上手く行かない場合には、体の歪みが関係していることがあります。

体の歪みを調べるには、体を前後・左右に動かし、左右に体を捻じってみて、やりにくい動作を確認する方法があります。 1つでもやりにくい方向や、違和感、つまった感じ、体を捻じった時に左右で差がある場合は体が歪んでいます。

まずは、こうした体の歪みを取るようなエクササイズから始めると、柔軟性も高まり、五番に入れるのが楽になります。

また、五番がきれいに入るようになるためには「脚の置き方」にも注目します。
後ろのくるぶしが下がらないように、上に立てます。そしてふくらはぎを前に押し出すように回し、ふくらはぎを上に引っ張りあげます。

上半身で骨盤を持ち上げるようになるため、腹筋と背筋の強化が必要ですが、骨盤を持ち上げると股関節の可動域が広がり、ターンアウトがしやすくなります。
それにより五番に入れるのが容易になります。



股関節の問題とターンアウトの関係

ターンアウトのしにくさや股関節の動かしにくさを悩まれている方に、股関節脱臼の影響が関係していることがよくあります。記憶がなくてもご両親に尋ねてみると幼少期に脱臼したことがあるということもあります。
日常生活に支障はなくてもバレエを始めスポーツをするときなどには股関節の怪我は大きく関係してきます。
幼少期に脱臼したことがある場合は、専門家に股関節の治療や調整を受けてみるのも良いでしょう。

また、股関節脱臼をしたことがないのになぜだか股関節がうまく使えない、ターンアウトできないということもあります。

その1つに股関節周りの筋肉の緊張があります。
股関節周りを押し、痛みやコリが強い部分があるとすると、そこは筋肉が緊張しています。

緊張とはその部分が硬くつまっている状態です。緊張をとり、柔らかくなってくると股関節の動きも良くなり、つまりが取れてくると可動域も広くなります。

その筋肉の状態を整える方法は、テニスボールなどを軽く当ててコロコロ転がす方法です。
簡単に股関節周りをセルフケアでき、改善もできるのでおすすめです。

ターンアウトは、ただストレッチをするだけでなく、身体のしくみとの関係も考えていくとよりやりやすくなります。